以前からアカウントをフォローし、その発言を常に追っていた有名ツイッタラーさんの書籍が発売され、とても興味深く読みました。

事業化botさんの『金儲けのレシピ』(実業之日本社)です。
https://www.amazon.co.jp/dp/B08NPX48MQ/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1  

著者によると、これまで世の中に出ているほとんどのビジネス書は、エクセルの効率化や、英語の習得法、あるいは1人の成功者が億万長者になった

ストーリーなどどれも再現性に乏しかったり、ビジネスが成長することとは本質的に無関係なノウハウを提供したものが大半だったといいます。

私も、概ね事業化botさんの意見に同意します。

ビジネスとはようするに「お金儲け」のことであり、時短術やエクセル術を身に着けても売上が立たなかったり、経費がかかりすぎる場合は

資本主義から追い出されてしまうのです。

そこで同書では事業が成功するパターンとして、既存の企業のモデルを渉猟しながらビジネスが成長する普遍的法則の構造化を図っています。

その本質に迫った同書の中でも、私が特に感銘を受けたのが「1:n構造の設計」というものです。

同書では、東進ハイスクールがその例として挙げられています。

東進ハイスクールは、駿台、代ゼミ、河合塾という三大予備校に対して後発組ながら、講義をオンライン配信することで全国どこでも講義を受講可能で、

それゆえに全国的に生徒数を伸ばしてきました。

東進ハイスクールのビジネスモデルで秀逸なのは、1人の講師が講義ビデオを収録すれば、あとは生徒が入学すればするほど

儲かるという仕組みである点です。

従来の予備校は教室に生徒を集め、そこで講義をするため教室のキャパシティはもちろん、営業地域が限定的でした。

東進ハイスクールはこの空間の制約から解放されているのです。

つまり、顧客1人を獲得したことによる利益率がどんどん増え続ける構造になっているため、長期的に黒字化しやすい。

1人の講師に対して、n人の生徒がついており、このn人の生徒がn+1人になれば相対的に必要経費も減るだけでなく、

講義は毎年収録する必然性もありません。初期コストをかけて以降は顧客獲得にだけコストが支払われるため、生徒のガバナンスもしやすい。

そんな本質的に「儲かるレシピ」が一貫して書かれているのですが、これはメディアもまったく同じ構造と言えます。

Netflixはもちろん、従来のテレビ局も、番組を放送したらあとは視聴者を増やすだけ。

その意味で「1:n 構造」のビジネスモデルなのですが、テレビ局はマーケティングが弱いのが問題です。

オンデマンド形式は十分に普及しておらず、実質的にライブ性のあるコンテンツとなっています。

しかし、この「1:n 構造」の源泉となるコンテンツ作りに携わっている人ならば、その流通方式を変えれば十分ビジネスを成長させることができます。

近年、テレビ局からNetflixに転職する方が目立っていますが、こうした変化は「1 : n」の“1”の存在が希少であることの証左だと思います。

メディアが没落しても、コンテンツの作り手は没落しないーー。

そんな普遍的真実を本書を読み終えたときに気づくことができました。